2010年12月17日

郷中教育とカタリバの意外な共通点(2)

鹿児島の前身、薩摩藩は幕末から明治期にかけて優れたリーダーを数多く輩出しました。
西郷隆盛や大久保利通、東郷平八郎、大山巌などその名をあげればきりがないくらいです。

薩摩藩がこれだけ多くのリーダーを生みだすことができた背景には、その伝統的な人材育成方法「郷中教育」があります。
 郷中とは一定の地域を単位とし、子どもたちを年少者の「稚児(ちご)」(6歳~10歳くらい)と年長者の「二才(にせ)」(11歳~15歳)に分けて、年長者である二才が年少者である稚児を指導しつつ、勉学や武術の訓練にいそしみ強い武士を育てようとする組織でした。

郷中の特徴としては、
1.地域の武士階級の子ども全員が組織化されていたこと
2.二才から稚児へという先輩・後輩関係の中で教育がおこなわれていたこと
3.稚児、二才それぞれの中でも「頭(かしら)」と呼ばれるリーダーが選ばれ、明確なリーダーシップで活動を統率していたこと
があげられます。
郷中を通じて、薩摩の武士の子弟たちは、年上の先輩たちを仰ぎ見つつ、武士としてかくあるべしという姿をめざして切磋琢磨していった結果、あれだけの優れたリーダーが数多く生まれていったというわけです。

 さて、この郷中教育とカタリバ、似ている所があると思いませんか? 

どちらも少し年上の若者が年下の若者を引っ張り上げるという構図になっています。
また自分で進んで校外活動に参加できるようないわば「すでに心に火が付いている」高校生ではなく、むしろ「まだ心に火が付いていない」高校生にこそ最初の火をつけたいという思いの下、カタリバはあえて活動の場を学校の中に求め、生徒全員が参加できるような環境でカタリ場を開いています。
これは対象年齢の子弟全員が組織化される郷中教育の特徴とも相通ずるところがあります。

 かつてカタリ場に参加した高校生が、終わった後「私にも何かできる気がした」という感想を口にしたそうです。
まさにその子にとっては最初の火がついた瞬間だったのではないでしょうか? 

戦国時代から続く薩摩の伝統的な人材育成方法と、とても現代的な課題にこたえようとするカタリバの意外な一致点。
鹿児島の郷中教育が今の子どもたちのためにできることがもっとある。
そう胸を張って言ってもいいのではないかと思いました。 

NPO法人カタリバ

【団体名称】特定非営利活動法人 NPOカタリバ

【事業】
1.高校企画事業(キャリア学習支援等)
2.大学事業(初年次教育事業・大学連携事業)
3.企業研修事業
4:ファンドレイジング事業(講演事業等)
5.地域支援事業

「学校に社会を運ぶ活動」
NPOカタリバは高校と連携し、生徒と先輩のナナメの関係によるキャリア教育プログラムを実施しています。ナナメの関係で誰かにあこがれ、行動につなげる。カタリバはそんなきっかけを作り続けます。


posted by heart warmer at 19:47| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 鹿児島 | 更新情報をチェックする
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